この企画について
育児ブロガー コラボ企画「育児とわたしを考える。」は
ブロガー同士、相手のブログ記事にコメントを送りあう企画です。
さらにそれに対する、筆者からのアンサーも加え、
異なるマザー3人が、「育児とわたし」を見つめ直しました。
参加者は
の3人です。全員が一度は
企画自体はもう始まっており、いろいろな反響をいただいております。
今回私の投稿は3投目。
これまでの記事もぜひご覧になってください。
もくじ
選んだ記事
完全に、ストレス解消、ボロボロになりながら書いた記事。
構成も何も整ってない文章だけど、このときにしか書けなかった記事だなぁとあらためて。
この記事では、
育休中の専業主婦状態も
フルタイムワーキングマザーも
違う性質でどっちもしんどい
ということを書きました。
一度はワーママを経験し、退職、
今現在専業主婦を選択しているお二人に
この記事を読んで感じたことをお聞きしたかった、それが選定の理由です。
ちなみに私も
フルタイムワーママを経験、退職。
しかし、
育休中の専業主婦状態が苦しくて、
専業主婦に戻る選択肢は持てず、
現在は、
- 子どもを保育園に通わせ
- 専門職のパート(超短時間)と個人事業主を掛け持ち
している、ワーキングマザーです。
詳細はこちらの記事に。
では、お手紙という名のメッセージにいってみましょう!
つま子さんからのお手紙
「専業主婦のときの辛さを
だだだだだっと
単語で並べていくと
フラストレーション
滞留
消化不良
濁流
渦
余剰エネルギー
って感じ。
それに対して
ワーママの辛さは
電池切れ
焦燥感
枯渇
奔走
八方ふさがり
混沌
って感じ。」
この部分、本当にそのとおりなんです。
かつてのワーママ時代の私も、今の専業主婦の私のも、そのとおりでした!
“どっちがマシか”、という話になると、今の私は断然「専業主婦のほうがいい」、と即答です。
その理由は、ワーママがまさに「八方ふさがり」なのに対し、専業主婦には「余剰エネルギー」があるからなんだ、と、マキロさんの記事を読んで、ひざを打つ思いでした。
余剰エネルギーがあるなら、なんとかなる。
そのエネルギーが空回りしたり、変な方向に爆発するとつらいけど、持っているエネルギーがここにあることは確かで、それを正しい方向に振り向ければ、きっといい方向にすべては回っていく。そんな感じがしたんです。
専業主婦を今、私が選んでいるのは、ちょっと面映いけど、自分の成長に期待してるからだと思います(最初のレベルが低すぎるので、たぶん伸びしろはあるはず!と思っています)。
私は「家事はできるようになりたい」と「育児は理不尽だけど、やる価値がある」と思っているし、これらに向き合えば成長できると信じています。
一方、ワーママ生活のつらさは、私を決定的に損なってしまうことがわかったんです。
まさに八方ふさがりでした。
帰宅前ぎりぎりまで仕事して、帰宅してもメールをチェックして、明日の仕事の準備をして、1時間半の通勤。職場の動きについていけず、会議も飲み会も満足に出られず。
いつも誰かに気配りを期待してしまうし、すごくオマケ(同僚の好意で業務を代わってもらうとか)をもらえないと人並みに振る舞えない感じが、ワーママ時代、自分がすごく嫌でした。産後復帰してからの私の仕事ぶりから、自己評価は下がる一方だったし、まったく自分を好きになれなかったんです。
はっきりと「もう働けない」と自覚して、環境にも、自分の能力にも、夢も希望も持ち得ないと絶望しての退職だったので、つらかったけど、だからこそ今、中途半端に戻ろうと言う気持ちは生まれなくて、専業主婦に向き合えているのかなあ…。
というわけで、専業主婦になった今の生活は、余剰エネルギーの持っていきようにさえ気を配れば、意外と大丈夫なんだなあと思います。
フラストレーション、滞留、消化不良、濁流、渦…どれもなるほどです。
専業主婦の私は、育児に関してはそれを感じるけど、家事に関してはそこまでフラストレーションを感じていない気がしました。
家事は、力をつぎ込めばつぎ込むほどこたえてくれる気がする。
他方、育児はブラックボックスで、がんばったことがすんなりと反映するわけじゃないのが、「こんなはずじゃなかった」というか…がっかりポイント?です。
不思議です。最初は、家事こそブラックボックスで、逆だと思っていたのに。
育児が思うようにいかな過ぎたことから、私の考え方もだいぶ変わってきたのかな…。
さて、気になっているのは、マキロさんの「キャリア」の話です。
ここまで書いてきて思いましたが、私は前職に戻ることはもうあまり考えてないみたいです(前職関連の本がまだたくさんあるけど、処分しようかな~!)。
なので、今後、育児がひと段落したら、新たなキャリアを積めたらいいかな?というくらいに考えています。
それとも、「キャリア」という考え方があまりフィットしないような働き方もあるのかしら。もしあるとしたら、それを探るのも魅力を感じます。
「専業主婦とフルタイムの間の仕事では
保育園に入れないし
キャリアも積めない。」と書かれていたマキロさんは、今、新しい働き方をされていて、キャリア観は変わってきましたか。
マキロさんは今、とても軽やかにやりたいことを追求していらっしゃるように見えるので、そのあたりをお尋ねしてみたくなりました。
あえかさんからのお手紙
マキロさん、1年間のフルタイムワーママ生活本当にお疲れ様でした。
最近やたらと「専業主婦辛い」と書いている私をもってしても、まだやはりフルタイムワーママのしんどさはまだ味わいたくないなぁ…と思ってしまいます。
マキロさんの書かれていた「ワーママの辛さ」、
電池切れ
焦燥感
枯渇
奔走
八方ふさがり
混沌
私がフルタイムワーママをしていたのはたった1ヶ月ですがまさにその通りと感じていて、これらから逃れたいがための退職という選択だったように思います。
1ヶ月間は本当にあっという間で、もうほとんど記憶がないくらい。
バタバタと家を出て、バタバタと働き、バタバタと家に帰ってバタバタと一日を終える。
とにかく1日を「ただただこなす」感がとても嫌で、
このままでは子どもが小さいうちの記憶がほとんどないままになりそうだ、
人生のうちでも貴重なこの期間、もっと毎日を大切に過ごしたい、と願っていました。
その後退職して専業主婦になり、のんびり娘のペースで過ごせる毎日を満喫していましたが、
滞留
濁流
渦
といった専業主婦の辛さも徐々に感じるようになりました。
このままぼんやり子どものペースで過ごしていていいのだろうか
のんびり子育てだけしていてもいいんだろうか
このままでは仕事ができない人間になるんじゃないか
そもそも再就職したらどんな仕事をするんだろう、できるんだろう
そんなことばかり考えて、何か足りないような気がする日々。
それならもういっそのこと、どうせやりたい仕事もないんだし、
もっと子育てで忙しくなればいいんじゃないか、
そしたらモヤモヤしてる暇もないし、「何か足りない」なんて気持ちもなくなるのではないか、と
二人目を希望するようになったのでした。
その結果、幸いにも二人目に恵まれ2歳児と0歳児の母になりましたが、私の現在の辛さはマキロさんが挙げられていた「ワーママの辛さ」に近いです。
常に何かに追われている、
時間がない、
体力がない、
余裕がない。
ある意味望んでいた通りなんですが。
プラスするなら、
2歳児との生活は自分の思った通りになることが少なすぎて、
だからこそ何もかも思い通りにしたい自分がいて、どこか歪んでいると感じます。
子どものありのままを受け入れるつもりだったのに、
テレビを見すぎないでほしい
自主的に本を読んでほしい
一人で遊んでほしい
好き嫌いなくごはんを食べてほしい
食べると言ったものは食べてほしい
ジャンクなお菓子を好きにならないでほしい…
勝手に「理想の子ども像」を押し付けないつもりだったのに。
とにかく余裕がなくて、今は二児の母とか、2歳児の母という仕事に疲弊しているワーママともいえるのかもしれない。(おこがましいこと甚だしいけど)
”すごく可愛いのに
心も体も疲れ切っていて
遊んであげる余裕もなく
本当に、笑顔になる余裕もなく。
これが毎日だったら
私
ワーママ無理”
これが、今の私の毎日です。
ワーママとか専業主婦とか、ステータスの問題ではなく
”フラストレーション
滞留
消化不良
濁流
渦
余剰エネルギー”
この辛さか、
”電池切れ
焦燥感
枯渇
奔走
八方ふさがり
混沌”
この辛さか、
”何かを得るために何かを捨て”なければならない…
どちらも健全な精神状態じゃないと感じるのだけど、子育て中の母親はどちらかを抱えやすいのかもしれないですね。
子育てを「辛い」とか「ストレス」だと思わないで楽しめる余裕が欲しいですね。
今のマキロさんは、専業主婦でもなくフルタイムワーママでもない、今の私には理想的に思える道を進んでいるように思えます。(気楽に言っていいことではないとは承知していますが、あえて)
でもそれでストレスがなくなるかといえば決してそんなことはないだろうと想像していて、
これまでのような収入が得られないことだとか、
夫婦間の勤務時間・収入・家事育児のバランスだとか、
きっと新たに悩みが出てきているのではないでしょうか。
よければ、今のスタイルになってみての悩みやストレス、そしてメリットについても教えてもらいたいです。
photo by あえかさん(もう1年以上前の写真ですが、とてもお気に入りの写真です。)
お二人への返事
つま子さんも、あえかさんも、ワーキングマザーを一度経験し、
退職し、現在、専業主婦として働いているお二人です。
そのお二人からの手紙を読んで、まず一番に思ったことは
ホントみんな同じこと思ってる
ということ。
結論から言うと、
お二人が言っている通り、
「ワーママとか専業主婦とか、ステータスの問題ではなく」
「どちらも健全な精神状態じゃない」
「“どっちがマシか”、という話」であって
様々な事情から選択してゆくのだと思います。
乳幼児期の育児と
仕事とを、対極に並べた時に
育児にガッツリ寄りたい人は、迷いなく専業主婦を選べるのだと思うし
仕事にガッツリ寄りたい人は、そもそも子どもを産む人生を選択しないのかもしれない。
どちらにも寄り切れない
どちらにも「やりたい気持ち」や「願い」がある私たちは
「”何かを得るために何かを捨て”なければならない」と思ったり
「絶望して退職」した傷を抱えて生きている。
今選択している人生をよりよいものにしていく他ないのだろうと思います。
そういう自分の悩みや選択肢に対して、真摯に向き合うことのできるお二人だからこそ、
お二人は
「後悔」
していないですよね。
いただいたメッセージから
「もう一度あの頃に戻ったとしても、きっと私は同じ選択をする」という強い意志を感じて、
どんな選択をしても正解はなく、
そこに自分の意志はあるのか?
が大切なんだと、感じました。
さて、お二人からいただいた、
現在の私のキャリア観やストレスについての質問。
答えは即答で、
ほぼノンストレスであり、キャリアを積んでいる実感がある
と言えます。
今はまだ収入はほとんど無いし、
社会的に有利な肩書は無くなりました。
焦りも無いと言えば嘘になります。
それでも、即答できるんです。
私にとって「キャリア」とは裁量権。
「やりたいことができる権利&できた実績」です。
パートタイムやアルバイトの仕事では
「組織の中での裁量権」
言い換えると
「自分でやりたいようにやれる量」
は限られてしまうため、
キャリアが積みにくい。
そう思って以前の記事では
「専業主婦とフルタイムの間の仕事では
保育園に入れないし
キャリアも積めない。」
と言いました。
「ワーママとか専業主婦とか、ステータスの問題ではなく」
今の生活の中で、どのくらい
「やりたいことができる時間と余裕」があり
「自分がやりたいと思ったことをちゃんとできた実績」があるのか??
私はそれが
人間のストレスの鍵
を握っていると思います。
独身の方でも、24時間近くブラック企業に翻弄されていたら
「(自分の)やりたいことができた実績」は全く積めず、
心も体も消耗していってしまいますよね。
つま子さんは「家事」にたいして
「自分がやりたいと思ったことをちゃんとできた実績」を積んでいるからこそ
今の私は断然「専業主婦のほうがいい」、と即答です。
と言い切れるのだと勝手に推測しました。
私の今の働き方も、
仮に、クラウドソーシング(企業とフリーランスのマッチング)での
下請けライターだけの仕事に絞ってしまったら(1記事5000文字以上、1記事5000円とかで引き受けるやつです)
「働く時間」と「ある程度の仕事内容を選べる」自由があっても
「やりたいことができる権利&できた実績」
は積めていないように思う。
私たちが生き生きと生活できるのは
- 何かを「やりたい」と思える心の余裕があり
- 「やりたいことをやる」勇気を持ち
- 自分を信じて、やれた
ものすごく幸福感がある。きっとそう。
それがもし「誰かのために」なったら、より素敵ですよね。
旅行とかが良い例で、
行きたいと思える場所があって
「よし行くぞ!」と気持ちを入れて
自分を判断を信じて、宿選びやプランを立てて、実際に旅行ができたときに
「あー!たのしかったなぁ!」と思える。
「やりたいことができた実績」
を、実感できていると、
「夫の家事貢献度が下がってる」とか
「息子のグズグズはんぱねぇ」とか
「パソコン仕事多くて身体がバキバキ」とか
そういうストレスが帳消しされていくんです。
あえかさんも、つま子さんも、私も
そのキーを握っているのが「ブログ」だなぁと思っています。
3人それぞれが、少しずつ
「やりたいことができる権利&できた実績」を
キャリアとして積めていけたらな…
手紙を読みながら強くそう思いました。
あとがき
フルタイム正社員の仕事を辞めてから
今日まで毎日走り続けていました。
今回の企画で、あの頃の自分に寄り添えたり
コラボしてくださったお二人にも寄り添ってもらえたり。
その上で、自分の中の「キャリア観」を言語化することができました。
きっとこの先も、うまくいかないこともあるし
揺れ動かされながら、様々な選択をしていくのだろう。
けれど
「一度立ち止まって振り返る」
企画を通して、できて本当によかったです。
ありがとうございました♡
そしてここまでの長文を読んでくださった方にもお礼申し上げます(*^-^*)